政府は、6月14日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)、「日本再興戦略」(成長戦略)及び「規制改革実施計画」を閣議決定しました。骨太の方針は「再生の10年」を実現する道筋を示した基本戦略となるもので、成長戦略に基づいて、民間活力を引き出し、新たな市場フロンティアを創出するための政策を準備が整ったものから迅速に実行に移すとしています。
■経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)概要
停滞の20 年を踏まえ、「再生の10 年」に向け「三本の矢:第一の矢[大胆な金融政策]、第二の矢[機動的な財政政策]、第三の矢[民間投資を喚起する成長戦略]」が不可欠であること、「三本の矢」が一体的でなければならないことを明確にし、今後の経済財政運営及び基本戦略を提示しています。
◎相互に補強しあう関係にある「三本の矢」を一体として、これまでと次元の異なるレベルで強力に実行
・市場の期待は大きく変化。実体経済面でも景気は持直し。
◎同時に、「三つの好循環」を起動し、「三本の矢」の効果を最大限に発揮
・持続的経済成長の好循環:企業収益、国内投資、賃金・雇用、消費への波及・拡大。この好循環を起動させるため、政府、経営者、労働者が連携し、包括的に取り組むことが必要。
・マクロ経済(景気)とミクロ面(構造問題)の好循環:マクロ経済環境の好転の下で、成長戦略が効果を発揮。
・経済再生と財政健全化の好循環:市場等の信認確保の下で経済を再生。それが財政健全化にも結びつく。
◎「再生の10年」を通じて目指すマクロ経済の姿
・中長期的に2%以上の労働生産性向上。賃金の伸びは物価上昇率を上回るとともに、雇用機会が拡大。
・名目GDP成長率3%程度、実質GDP成長率2%程度、2010年代後半には、より高い成長の実現を目指す。
・その下で、一人当たり名目国民総所得(名目GNI)は中長期的に3%を上回る伸びとなり、10 年後には、150万円以上増加することが期待される。
◎目指すべき経済社会の姿
・自由で公正な競争、オープンな経済環境が確保され、グローバルに魅力ある経済社会
・豊かで安全・安心な生活を実現できる経済社会
・多様な担い手が参画し、活力と知恵を生み出す経済社会
・長期的に持続可能な経済社会