中小企業技術革新制度(日本版SBIR(Small Business Innovation Research)制度)における「平成25年度中小企業者等に対する特定補助金等の交付の方針」が閣議決定されました。特定補助金等の中小企業・小規模事業者向け支出目標額は約455億円となります。
1.制度の概要
技術開発予算の中小企業・小規模事業者等への支出拡大及び技術開発成果の事業化支援のため、「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律(以下「中小新促法」という)」に基づき、以下の内容を、平成11年度から毎年度「特定補助金等の交付の方針」として閣議決定しています。
(1)国等(関係府省及び独立行政法人等)の研究開発予算の中小企業・小規模事業者向け支出目標額
(2)中小企業・小規模事業者等が特定補助金を利用して開発した技術を事業化する際の支援措置等
2.平成25年度「特定補助金等の交付の方針」のポイント(拡充項目)
(1)国等の技術開発予算における中小企業・小規模事業者向け支出目標額を、前年度に比べて約2億円上積みされ、約455億円となります。
(2)国は、研究開発成果の事業化を円滑化する観点から、株式会社日本政策金融公庫の特別貸付制度の対象に、産学連携により共同研究で開発した技術等を利用して行う事業を追加し、事業化支援措置の利用促進に努める。
(3)国は、特定補助金等に係る研究成果を利用して事業を行う中小企業・小規模事業者等に対し、認定経営革新等支援機関※による市場化・実用化に向けた経営支援(事業計画の策定に係る指導及び助言並びに当該計画に従って行われる事業の実施に関し必要な指導及び助言)が効果的に行われるよう、支援ネットワークの構築、支援ノウハウの提供等に努める。
※中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律第17条第1項の規定に基づき、次に掲げる経営革新等支援業務を行う者。
・中小企業の経営資源の内容、財務内容その他経営の状況の分析
・事業計画策定に係る指導及び助言
・当該計画に従って行われる事業の実施に関し必要な指導及び助言
(4)国等は、特定補助金を活用した中小企業・小規模事業者等が、新たな分野に挑戦するために必要な技術者を確保するため、研究者、技術者等の研究人材を対象とした求人公募情報を提供する既存のデータベースとSBIR特設サイト※を連携し、必要とする人材が確保できるよう支援を行う。また、国等は、職場実習を通して中小企業・小規模事業者等と技術人材をはじめとした人材のマッチングを支援する。
※中小企業基盤整備機構が運営する中小企業ビジネス支援サイト「J−Net21」にSBIR特設サイトを開設しています。特定補助金等の交付を受けた中小企業・小規模事業者等は、それぞれの専用ページを設け、そこに研究開発成果やその事業化・商品化情報などを自由に掲載し、PRすることが可能です。