総合物流施策大綱は、わが国の物流施策の中長期的な指針を示すものとして、政府が平成9年から4回にわたって策定してきたものです。この程、有識者による検討委員会の提言を踏まえ、2013 年から2017 年を対象期間とする大綱が策定され公表されました。
◎新たな大綱のポイント
新たな大綱のポイントとしては、(1)企業のグローバル・サプライチェーンを支える物流、(2)環境負荷の少ない物流、(3)災害対策に強い物流を、大きな目指すべき姿としています。
◎総合物流施策大綱(2013〜2017)の構成
1.今後の物流施策の基本的方向性
「強い経済の再生と成長を支える物流システムの構築〜国内外でムリ・ムダ・ムラのない全体最適な物流の実現〜」を目標とし、平成29年(2017年)を目標年次として、物流施策の総合的・一体的推進を図る。
2.今後の物流施策の取組
(1)産業活動と国民生活を支える効率的な物流の実現
ア.わが国物流システムのアジア物流圏への展開
イ.わが国の立地競争力強化に向けた物流インフラ等の整備、有効活用等
ウ.物流を支える人材の確保・育成
エ.荷主・物流事業者の連携による物流の効率化と事業の構造改善
オ.国民生活の維持・発展を支える物流
(2)さらなる環境負荷低減に向けた取組
・鉄道・内航海運の輸送力強化とモーダルシフトの推進、トラック・船舶・鉄道等の省エネ化等
・荷主・物流事業者の連携による輸配送共同化の促進
(3)安全・安心の確保に向けた取組
ア.物流における災害対策
イ.社会資本の適切な維持管理・利用
ウ.セキュリティ確立と物流効率化の両立
エ.輸送の安全、保安の確保
◎今後の推進体制
今後推進すべき具体的な物流施策をプログラムとして取りまとめ、中長期的な見通しを持ちつつ目標を設定し、また、その達成に向けた工程表を作成した上で、官民で協働し、実施状況の検証を行い、PDCA 方式により進捗管理を適切に行う。