わが国の財政状況は、平成25年度末に国・地方をあわせた政府の長期債務残高が約977兆円、GDPの200%に達する見込みであるなど深刻さを増しています。歳出入改革、給付の重点化・効率化をはじめとする社会保障制度改革、日本再興戦略(成長戦略)の着実な実施を基調として、厚生労働者は、平成26年度税制改正要望を公表しました。

■平成26年度厚生労働省税制改正要望の概要

◎社会保険医療報酬に係る非課税措置及び医療法人の社会保険診療以外部分に係る軽減措置の存続

【要望内容】

医療とりわけ社会保険診療の高い公共性に鑑み、社会保険診療報酬に係る事業税の非課税措置を存続する。また、医療事業の安定性・継続性を高め、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保に資する医療法人制度を支援するため、医療法人の社会保険診療以外の部分に係る事業税の軽減措置を存続する。

◎研究開発税制の上乗せ措置(高水準型・増加型)の拡充等

【要望内容】

わが国の研究開発投資総額の約7割を占める民間企業の研究開発投資を維持・拡大することにより、イノベーションの加速を通じたわが国の成長力・国際競争力を強化し、医薬品・医療機器企業等の試験研究を活性化するため、研究開発税制の上乗せ措置(高水準型・増加型)について、その恒久化など、措置の拡充等を図る。

◎特定健診・保健指導等における医療費控除の対象の拡充

【要望内容】

特定健診・保健指導の対象者の負担を軽減し、実施率の向上等を図るため、特定健診・保健指導に係る自己負担額の医療費控除の対象を拡充する。また、がん検診の受診や予防接種を促し、受診率や接種率を向上させるため、がん検診等に係る自己負担額の医療費控除の対象を拡充する。

◎医療に係る消費税の課税のあり方の検討

【要望内容】

医療に係る消費税の課税のあり方について、消費税率が10%に引き上げられることが予定される中、医療機関等の仕入れ税額の負担及び患者等の負担に十分に配慮し、医療関係者、保険者等の意見も踏まえ検討し、結論を得る。

◎国民の健康の観点からたばこの消費を抑制することを目的とした、たばこ税の税率の引上げ

【要望内容】

国民の健康の観点から、たばこの消費を抑制するため、たばこ税及び地方たばこ税の税率を引き上げる。

◎子ども・子育て関連3法に伴う税制上の所要の措置

【要望内容】

子ども・子育て支援新制度の施行に伴う

・幼保連携型認定こども園に対する税制上の所要の措置

・幼保連携型認定こども園以外の認定こども園の教育・保育機能部分に対する税制上の所要の措置

・市町村認可事業として位置付けられる小規模保育等に対する税制上の所要の措置

・病児・病後児保育事業及びファミリー・サポート・センター事業に対する税制上の所要の措置

・給付の対象となる施設・事業者を利用した場合の保育料等の非課税措置

◎母子家庭自立支援給付金に係る非課税措置等の創設等のひとり親家庭への支援施策の見直しに伴う税制上の所要の措置

【要望内容】

母子家庭自立支援給付金(母子家庭の母等が看護師等の経済的自立に効果的な資格を取得するために2年以上養成機関で修学する場合に支給する高等技能訓練促進費など)を非課税とする等の措置を講ずるほか、児童扶養手当と公的年金給付との併給制限の見直し等の制度見直しに伴う税制上の所要の措置を講じる。

◎子育て支援に係る税制上の措置の検討

【要望内容】

子育て支援に係る税制上の措置について、児童手当法の一部を改正する法律(平成24年法律第24号)による改正後の児童手当法(昭和46年法律第73号)に規定する児童手当の支給並びに所得税並びに道府県民税及び市町村民税に係る扶養控除の廃止による影響を踏まえつつ、その在り方を含め検討を行い、その結果に基づき、必要な措置を講ずること。

◎雇用促進税制の延長等

【要望内容】

事業年度中に雇用者数を5人以上(中小企業は2人以上)かつ10%以上増加させるなど一定の要件を満たした場合に、雇用増加数1人あたり40万円の税額控除を行う現行の雇用促進税制の適用期限(平成26年3月31日※)について、3年間延長する等の措置を講じる。※個人事業主の場合は、平成26年12月31日。

◎仕事と家庭の両立支援や時間外労働の削減等に積極的に取り組む企業に対する税制上の優遇措置の延長等

【要望内容】

企業が次世代育成支援対策推進法に基づく認定を受け、「くるみん」を取得した場合に、当該企業が一定年度内に取得した減価償却資産に認められた割増償却について、適用期限を1年間延長するとともに、次世代育成支援対策推進法に基づき仕事と家庭の両立支援に積極的に取り組む企業に対する税制上の優遇措置を拡充する。

◎企業年金等の積立金に対する特別法人税の撤廃

【要望内容】

企業年金等(確定拠出年金、確定給付企業年金、厚生年金基金、勤労者財産形成給付金及び勤労者財産形成基金)の積立金に対する特別法人税を撤廃する。

◎交際費課税の見直し

【要望内容】

交際費課税について、中小法人に係る交際費課税の特例(800万円まで全額損金算入可能)を2年間延長するとともに、飲食店等における消費の拡大を通じた経済の活性化を図る観点から、大法人についても、その適用範囲を含め、所要の見直しを行う。

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