平成25年1月に発生したアルジェリアにおけるテロ事件等、近年、日本企業の海外事業地域における戦争やテロによるリスクが増大しており、加えて取引形態や資金調達の多様化が進んでいることから貿易保険の機能見直しが行われます。
貿易保険法の一部を改正する法律案の概要
(1)戦争やテロリスクへの対応
海外でプラント建設を行う日本企業が戦争やテロによる事業の中断により負担する人件費、貨物保管費等の追加費用を貿易保険の対象とする。
(2)海外子会社等による事業活動支援
日本企業の海外子会社や日本製品の海外販売拠点による輸出等の取引を貿易保険の対象とする。
(3)資金調達の円滑化
日本企業が関与する資源開発事業等の海外プロジェクトに対する日本の銀行の海外拠点や外国銀行による融資(現地通貨建て融資等)、つなぎ融資を貿易保険の対象とする。
(4)その他
日本企業が国内において外国企業に対して行うサービス提供を貿易保険の対象とするとともに、(独)日本貿易保険(NEXI)の再保険の提供先を拡充するなどの措置を講ずる。
(参考) 貿易保険制度とは、わが国企業の対外取引(輸出、投資、融資等)に伴う民間の保険では引き受けられないリスクをカバーする制度です。
◎施行期日
公布の日から起算して10ヶ月を超えない範囲内において政令で定める日