平成26年10月1日から、「教育訓練給付金」の給付内容が拡充されます。新しい制度では、中長期的なキャリアアップを支援するため、厚生労働大臣が専門的・実践的な教育訓練として指定した講座(専門実践教育訓練)を受講した場合に、給付金の給付割合の引上げや追加支給が行われます。

■専門実践教育訓練の対象とする教育訓練の指定基準概要

厚生労働省は、教育訓練給付金の対象となる「専門実践教育訓練」の指定講座(8月決定分:284講座)を決定し公表しています。この教育訓練は、非正規雇用の若者をはじめとする労働者の中長期的なキャリアを形成するため、就職できる可能性が高い仕事で必要とされる能力や、キャリアにおいて長く生かせる能力の習得を目的としているものです。

なお、現在審査中の講座については、9月中旬に指定講座が決定・公表される予定です。

◎給付を受けることができる人

・初回受給の場合、講座の受講開始日までに通算して2年以上の雇用保険の被保険者期間を有している人

・平成26年10月1日前に教育訓練給付金を受給した場合、講座の受講開始日までに通算して2年以上の雇用保険の被保険者を有している人

・平成26年10月1日以降に教育訓練給付金を受給した場合、前回の受講開始日から次の専門実践教育訓練の受講開始日前までの間に10年以上雇用保険被保険者期間を有している人(この場合、当該専門実践教育訓練の受講開始日前までに、前回の教育訓練給付金の受給から10年以上経過していない場合は、対象となりません。)

◎給付の額

・受講者が支払った教育訓練経費のうち、40%を支給(年間上限32万円)。

・更に、受講修了日から1年以内に資格取得等し、被保険者として雇用された又は雇用されている等の場合には20%を追加支給(合計60%、年間上限48万円)。

・給付期間は、原則2年(資格の取得につながる場合は、最大3年)

◎拡充対象となる講座

次の1〜3の教育訓練のうち、受験率、合格率、就職・在職率などの指定基準を満たすものとして、厚生労働大臣が指定した講座(専門実践教育訓練)が対象となります。

※現行の教育訓練給付制度の対象訓練は10月1日以降も「一般教育訓練」として、現在の給付内容のまま継続します。

1.業務独占資格・名称独占資格の取得を訓練目標とする養成施設の課程(※1)

[訓練期間は、1年以上3年以内(職業能力開発局長の定める1年未満の養成課程を含む。)]

<対象となる業務独占資格(※2)>

助産師、看護師、准看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、臨床工学技士、義肢装具士、救急救命士、歯科衛生士、歯科技工士、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師、柔道整復師、美容師、理容師、測量士、電気工事士、建築士、海技士、水先人、操縦士、航空整備士、等

<対象となる名称独占資格(※3)>

保健師、調理師、栄養士、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、保育士、製菓衛生師、等

※1 養成施設の課程とは、国や地方公共団体の指定などを受けて実施される課程で、

(1)訓練修了で公的資格を取得

(2)公的資格試験の受験資格を取得

(3)公的資格試験の一部免除が可能になる課程

※2 資格を持たずに業務を行うことが法令で禁止されている資格

※3 資格がなくても業務を行うことはできるが、その名称の使用は法令で禁止されている資格

必置資格(事業所などで、管理監督者などとして有資格者の配置が義務づけられている資格)は、上記2資格の定義にある法令上の禁止規定がない場合にはこれらの資格に該当しないため、新しい教育訓練給付制度の対象講座にはなりません。

2.専門学校の職業実践専門課程

[訓練期間は、2年]

専修学校の専門課程のうち、企業などとの連携により、最新の実務知識などを身に付けられるよう教育課程を編成したものとして文部科学大臣が認定したもの。

3.専門職大学院

[訓練期間は、2年または3年以内]

高度専門職業人の養成を目的とした課程。

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