女性に対する採用、昇進等の機会の積極的な提供及びその活用が行われること、また、職業生活と家庭生活との両立を図るために必要な環境の整備により、職業生活と家庭生活との円滑かつ継続的な両立を可能にすること等を主な柱とした「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」が成立しました。
■女性活躍推進法の概要
平成28年4月1日から、労働者301人以上の企業は、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定などが新たに義務づけられることとなります。労働者には、パートや契約社員であっても、1年以上継続して雇用されているなど、事実上期間の定めなく雇用されている労働者も含まれます。また、300人以下の企業は努力義務となっています。
◎労働者301人以上の企業が実行すべきこと
STEP1 |
<自社の女性の活躍状況の把握・課題分析を行う> 次の女性の活躍状況ア〜エについては必ず把握し、課題分析を行うこと。
ア.採用者に占める女性比率 イ.勤続年数の男女差 ウ.労働時間の状況 エ.管理職に占める女性比率
※女性の活躍状況の把握や課題分析のための支援ツールについて、年内に厚生労働省のホームページにおいて公表予定。 |
STEP2 |
<行動計画の策定・届出> ステップ1の結果を踏まえて、女性の活躍推進に向けた以下の実施。
ア.行動計画の策定 イ.都道府県労働局への届出 ウ.労働者への周知 エ.外部への公表
上記アの行動計画には、(a)計画期間、(b)数値目標、(c)取組内容、(d)取組の実施時期を盛り込むこと。
※行動計画を策定した旨の届出については、平成28年1月頃から受付開始予定。 |
STEP3 |
<自社の女性の活躍に関する情報を公表> 優秀な人材の確保と企業の競争力向上につなげるため、自社の女性の活躍に関する情報を公表すること。
※女性の活躍状況に関する情報を一元的に集約したデータベースについては、平成28年2月頃厚生労働省のホームページにおいて公表予定。 ※採用者に占める女性比率、勤続年数の男女差、労働時間の状況、管理職に占める女性比率の他の公表項目、公表方法については、今後、厚生労働省令で定め10月頃公表予定。 |
◎女性活躍推進に関する認定取得
行動計画の策定・届出を行った企業のうち、女性の活躍推進に関する取組の実施状況等が優良な企業は、都道府県労働局への申請により、厚生労働大臣の認定を受けることができます。
・認定を受けた企業は、厚生労働大臣が定める認定マークを商品などに付することができます。
・認定基準、認定マークについて、10月頃公表される予定です。
◎施行期日等
・事業主行動計画の策定については、平成28年4月1日施行。
・本法律は、10年間の時限立法。