厚生労働省の労働政策審議会は、この程、労働者が業務上または通勤中の事故によって重度の障害を負い、介護を必要とする状態になった場合に労災保険から受給できる「介護(補償)給付」について、平成28年度の「最高限度額」と「最低保障額」を引き上げる旨の答申を行いました。
■労働者災害補償保険法に基づく介護(補償)給付等の引き上げの概要
最高限度額と最低保障額については、他制度の介護手当の支給限度額との均衡を踏まえ、毎年度、人事院による国家公務員の給与勧告率に応じ改定されています。
本年8月に行われた人事院勧告で、国家公務員の給与勧告率がプラスだったことから、最高限度額と最低保障額をそれぞれ平成28年4月1日から120 円〜380円引き上げられます。また、「炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法」の規定に基づき支給されている介護料についても同様に引き上げられます。
◎労働者災害補償保険法に基づく介護(補償)給付 ※( )は現行額
| 最高限度額 | 最低保障額 |
常時介護を要する人 | 104,950 円 (104,570円) +380円 | 57,030 円 (56,790円) +240円 |
随時介護を要する人 | 52,480 円 (52,290円) +190円 | 28,520 円 (28,400円) +120円 |
◎炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法に基づく介護料 ※( )は現行額
| 最高限度額 | 最低保障額 |
常時監視・介助を要する人 | 104,950 円 (104,570円) +380円 | 57,030 円 (56,790円) +240円 |
常時監視を要し、随時介助を要する人 | 78,710 円 (78,430円) +280円 | 42,770 円 (42,590円) +180円 |
常時監視を要するが、通常は介助を要しない人 | 52,480 円 (52,290円) +190円 | 28,520 円 (28,400円) +120円 |